八百屋さんのプレゼント

保育園の近くに、よくプレゼントしてくれる八百屋さんがいる。

初めてその八百屋さんを知ったのは、お迎えの帰りにいつもと違う道を走っていた初夏のある日だった。ぎゅぎゅっと詰まった一袋のピーマン、100円。ドでかい白菜、100円。「安っ!」と驚いて、チャリンを停めた。りんご、バナナ、ピーマン、きのこなどを手にして男の店主に渡した。すると、男は何も言わずに納豆と豆腐をビニール袋に入れてくれた。あとで豆腐屋さんへ豆腐を買いに行こうと思っている僕はまた驚いた。申し訳なさそうに笑い、背中にいる息子へのプレゼントかなと思って、ありがとうございますと言った。

二回目は美人強化週間にいるうちの奥さんを応援するために、思い切って結構いい値段の果物をいっぱい買った。男にいきなり「夕食、決めた?」と聞かれた。「いや、まだ決まってないです」と答えたら、「よし!決めてやる。」と。そして、男はトマトの下に置いてある段ボールを開け、その中から5山ぐらいの舞茸をビニール袋に入れ、厚揚げと一緒に渡してくれた。作り方まで教えてくれた。言われた通りに作ってみたが、まずかった。きっと自分の聴解力に問題があると思う。

三回目はゴーや、もやしなどを買った。「ゴーやチャンプル?」「あ、はい。」実はゴーやとスペアリブのスープを作ろうと思ったが、チャンプルも食べたいところだった。すると、豆腐がついてきた。

四回目はチンゲン菜、エリンギなどを買った。「炒める?」「はい、炒めます。」そして、男は厚揚げをおまけして、彼の得意らしい「厚揚げレシピ」第二弾を伝授してくれた。今回はちゃんと聞き取れたので、美味しかった。

五回目は何だろうなあとひそかに楽しみにしてはいるが、まるで息子をおんぶしてプレゼントをもらいに行くみたいと思うと、何だが申し訳なくなる。でも本当に安くて助かるから、買い続けます。

「厚揚げに篤い人情あり!」なんて駄洒落を飛ばしてみたくなった。







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