青空文庫の使い方

今まで知らなかった青空文庫の使い方、日曜日の新聞を読んで知りました。

サイト上の検索エンジン(google)を使えば、青空文庫の中のデータを検索できるんだって!これはすごい。常に文例を集めて日本語のあれこれを検証しなければならない僕にとっては、大変ありがたいんだ。

早速、新聞記事に挙げられている使い方で、「ら抜き」表現を調べてみよう。許容度というか、「揺れる度」が一番高いと思われる「見れる」で検索してみると…

太宰治 服装に就いて
ことしは見れると思って来たのだが、この豪雨のためにお流れになってしまったらしいのである。私たちはその料亭で、いたずらに酒を飲んだりして、雨のはれるのを待った。夜になって、風さえ出て来た。給仕の女中さんが、雨戸を細めにあけて、 ...
www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/256_20047.html


おおっ、太宰治も「ら抜き」を使っているじゃないですか!?ふむふむ。大発見とは言えないが、面白い。このようにして、どんな言葉がいつ頃から文学作品に使われ始めたか調べられるという。

もう一つ気になる表現を調べてみよう。

泉鏡花 歌行燈
実は、その人の何を、一つ、聞きたくって来たんだが、誰が行っても頼まれてくれるだろうか。)と尋ねると、 大熨斗 ( おおのし ) を書いた幕の影から、色の 蒼 ( あお ) い、 鬢 ( びん ) の乱れた、 痩 ( や ) せた 中年増 ( ちゅうどしま ...
www.aozora.gr.jp/cards/000050/files/3587_19541.html


「頼まれてくれる」というオトナ語(糸井重里、「オトナ語の謎」収録)は、一例しか出てこなかったけれど、近代の文学作品に現れたこと自体が興味深い。「受身+やりもらい」という表現は日本語の世界に存在しているにもかかわらず、どの教科書や文法書にも載っていない。ちょっと変わっているけど。



話が変わるけど、「V(受身)て+くれる」の前の動詞は、どうもある種の動詞に限られているようだ。

YAHOO検索 (用例数→便宜的)

頼まれてくれる(1240000)

いじめられてくれる(62)

殴られてくれる(418000)

殺されてくれる(182)


ほとんど「直接対象の受身」(AがBに叩かれた→BがAを叩いた)らしいですね。

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